第13章・大本営〜尾崎さん再び          
平成22年 4月 9日          
 この日、朝現場に来たら、懐かしい左官職人の尾崎さんが居た。
 苦難の基礎均しをしてくれたのが大晦日、餅食って別れて以来だから3ヶ月ぶりである。
 (第5章・基礎〜左官職人)
 コンテナに穴開けて取り付けたサッシドアの下が、空間で支えがなかったのだ。
そこに尾崎さんがレンガ積んで、セメントで綺麗に造作したり、コンテナと建屋の繋ぎ目の床などを埋めてくれた。

 俺が、大山さんから貰ったニスで吊り戸棚を塗っているのを見て
「自分でやってんの?大変じゃん」
 慰めてくれた。

相変わらず巧みで素早い仕事だ。
コテだけで何故ここまで見事な平面が作れるのだろうか。
俺なら板貼っても波打つ気がする。
前のページへ  ―216―  次のページへ