第5章・基礎〜型枠          
平成21年 12月 25日          
 乾く前のコンクリートは流動体である。
 平らな場所に流せば、当然四方にダラダラと広がるから、枠できちんと形を決めておかなければならない。

 型が歪んでいれば、コンクリートは律儀にそのままの形で固まり、修繕などほぼ不可能となる。

 例えば、型枠なしで硬めのコンクリートを盛り、エアーズロックの如き基礎にしたらオツなもんではないかと想像して、 高石さんに言ってみようかと思ったが、冷たい微笑みで返事もしてくれないような気がして、やめといた。

寸法も不揃いのベニヤ板と角材で囲んだだけのように見えるけれど、その精度は高いのだ。
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